N100 の後継はまだ無い。売り切れた今、買うなら N95・N150・Core 3 304 のどれか

初級InfraDB編集部

本記事はアフィリエイト広告を含みます(価格・在庫は2026年9月30日時点のものです)。

N100 の後継にあたる CPU は、2026年9月30日時点で、Intel の発表の中に見つかっていません。あとから出た N150 は、PC Watch が『N100 の後継モデル』と書いていますが、中身は N100 の小改良で、Core 3 304 は使う電力の枠が一段上の、別の CPU です。

変わったのは、値段と在庫のほうです。価格.com の G3 Plus のページには「この性能で2万円以下で購入できるので」という以前のレビューが残っていますが、同じページに載っていた最低価格は49,970円でした(2026年9月29日時点、PC DEPOT など2店)。GMKtec の日本公式ストアでは、N100 の G3 が22,199円からの表示のまま売り切れています。Beelink の EQ14 は、2025年の初めに公式サイトで約219ドルだったとレビューに書かれていて、2026年9月30日時点の公式ストアでは16GB+500GB の構成が385ドルの予約注文です。レビューのほうには構成が書かれていないので、同じ構成どうしの比較ではありません。

自宅サーバー用に1台買うつもりで探しに行き、売り切れの表示を見て、買うのが遅かったのかもしれないと感じている人は少なくないはずです。ただ、上の数字が示しているのは、選ぶ側の判断の遅さではなく、売り場の変化です。PC Watch は2026年7月の記事で、Gartner の予測として、2026年末までに DRAM と SSD の合算価格が2025年比で130%上昇し、PC の価格を17%押し上げる、と伝えています。

この記事では、N100 のあとに出た CPU の中身、性能と消費電力の測定値、今買える機種と出品者、今の N100 を延命する部品代を順に見ていきます。数字は出典に書かれていた値と、そこからの計算です。InfraDB が自分で測った値はありません。


N100 の次に出た CPU と、その中身

まず、Intel の仕様ページ(ARK)に載っている値を並べます。TDP は、チップの設計上の電力の目安です。EU は内蔵 GPU の実行ユニットの数で、GPU の規模を表します。

CPU世代・発売コア最大クロック内蔵 GPU電力(TDP / Base)最大メモリ
N95Alder Lake-N・2023年4コア3.4GHz16EU15W16GB
N100Alder Lake-N・2023年4コア3.4GHz24EU6W16GB
N97Alder Lake-N(組み込み向け)・2023年4コア3.6GHz24EU12W32GB
N150Twin Lake・2025年4コア3.6GHz24EU6W16GB
N250Twin Lake・2025年4コア3.8GHz32EU6W16GB
Core 3 N355Twin Lake・2025年8コア3.9GHz32EU15W(下限9W)16GB
Core 3 304Wildcat Lake・2026年5コア4.3GHzXe3 1コア15W(最大35W・下限10W)64GB

出典: Intel ARK(N95 / N100 / N97 / N150 / N250 / Core 3 N355 / Core 3 304)

N150 を N100 と比べると、変わったのはクロックです。CPU の最大クロックが3.4GHzから3.6GHzに、内蔵 GPU の最大クロックが750MHzから1GHzになりました。コアの数、Base の6W、最大16GB のメモリ、製造プロセス(Intel 7)は同じです。

Core 3 304 は、電力の枠が違います。Base が15W、最大35Wで、N100 の6Wとは別の区分です。Intel は2026年4月16日の発表で、この世代(Core Series 3)の比較相手を、前の世代の Core 7 150U と5年前のPCにしています。N シリーズとの比較は、発表の中にありません。CNX Software も、この世代が Alder Lake-N の次に来ると見ていたが、Intel が比べた相手は Core 7 150U だった、と書いています。

N100 と同じ6Wクラスで、世代が新しくなった N シリーズを Intel が発表したという一次情報は、探した範囲で見つかっていません。出ないと決まったわけではなく、発表が見つかっていない、というのが言える範囲です。


性能はほぼ同じ:N95・N100・N150 の実測

N100 が買えないので N95 にする。そう決めかけて、型番の数字が下がることに引っかかっている人もいると思います。数字を見ると、引っかかる理由はあまり残りません。

下の表は PassMark の値です。PassMark は、利用者が自分の PC で測って投稿した結果の平均です(2026年9月29日時点)。

CPUCPU Mark(全コア)シングルスレッドサンプル数TDP
N955,2831,8901,406件15W
N1005,3051,8804,099件6W
N1505,3441,8932,212件6W
Core 3 30412,0853,78282件15W
Core 5 32015,2463,970118件15W

出典: PassMark の比較ページ

N100 を基準にすると、N150 は0.7%高く、N95 は0.4%低い数字です。N150 と N95 のあいだでも1.2%です。Core 3 304 は全コアで約2.3倍、シングルスレッドで約2.0倍ですが、サンプルは82件しかなく、この先動く数字です。

PassMark の値は投稿の平均なので、毎日少しずつ動きます。N95 の直近5件の記録だけでも、4,147〜5,672 とばらついています。少なくとも N95 では、型番どうしの平均の差(1.2%以内)より、1件ごとの記録のばらつきのほうが大きいということです。

このばらつきがどこから来るのかは、PC Watch のレビューが手がかりになります。PC Watch の別々のレビューでは、Cinebench R23(CPU の処理の速さを測るソフト)のマルチの値が、EQ12(N100)で3,098、G3 Plus(N150)は既定の設定で2,555でした。G3 Plus は、BIOS の設定を「Balance」から「High Performance」に変えると2,919になっています。EQ12 のほうは、長く使える電力の上限(PL1)が20Wに設定されていました。

別の日に、別の人が、別の Windows で測った別々のレビューなので、同じ条件の比較ではありません。ここから言えるのは、CPU の名前より本体の電力設定で差がつく例がある、というところまでです。

CPU の処理だけを見るなら、N95 を選ぶことに引け目を感じる必要はありません。CPU として違うのは、TDP(15Wと6W)と内蔵 GPU(16EUと24EU)です。LAN は CPU ではなく機種ごとに違います。


消費電力は測り方で変わる

家族に「つけっぱなしでも電気はあまり使わない」と説明してある人ほど、15Wという表記を見て身構えるかもしれません。ただ、TDP は壁のコンセントで測った消費電力そのものではありません。CNX Software は、TDP は消費電力と直接の関係がなく、6Wの N100 機と12Wの N97 機の消費電力はほぼ同じだ、と書いています。

実際に測った値を、条件と一緒に並べます。アイドルは、OS が起動していて何も処理していない状態です。

機種(CPU)測定状態消費電力条件
Beelink EQ12(N100)CNX Software・2023年5月アイドル・LAN 1本Windows 12.1W / Ubuntu 13.9WDDR5-4800 16GB、NVMe 512GB、2.5GbE 2ポート
Beelink EQ12(N100)CNX Software・2023年5月アイドル・LAN 2本Windows 13.0W / Ubuntu 14.3W同上
Beelink EQ12(N100)CNX Software・2023年5月CPU 全負荷(Windows)最大28.9W、その後26.5WPL1 は20W、PL2 は25W
Beelink EQ12(N100)selfhosting.sh・2026年3月アイドル7WOS・メモリ・SSD・LAN の本数など、条件の記載がない
ACEMAGIC Kron Mini K5(Core 3 304)CNX Software・2026年9月アイドル3.7〜4.3W19Vアダプター
ACEMAGIC Kron Mini K5(Core 3 304)CNX Software・2026年9月Cinebench R23 マルチの負荷29.7〜33.0W—

出典: CNX Software の EQ12 レビュー / selfhosting.sh / CNX Software の K5 レビュー

同じ EQ12 でも、OS と LAN の本数を書いた測定と、条件の記載がない測定とで、数字が大きく違います。アイドルの数字を見るときは、OS・メモリ・SSD・LAN の本数が書かれているかを先に確かめてください。

EQ12 と K5 の値は、機種も、年も、測った構成も違う別々の測定です。TDP の表記とアイドルの実測は別物だ、という例として読んでください。どちらの CPU が電気を使わないかを、この表から決めることはできません。

N100 と N150 の消費電力を、同じ人が同じ条件で測った信頼できる測定は、探した範囲で見つかりませんでした。N95 の G3S も、アイドル時の消費電力の公式の値が見つかっていません。


今買える1台:在庫と価格(2026年9月30日時点)

GMKtec の日本公式ストアの在庫は、次のとおりです(2026年9月30日時点・税込)。

機種CPU構成と価格在庫
G3N1008GB の構成が22,199円から売り切れ
G3 PlusN1508GB+256GB 38,399円 / 16GB+512GB 46,399円売り切れ
G9N150(NAS 向け)—売り切れ
G3SN958GB+256GB 41,599円 / 16GB+512GB 54,599円在庫あり

G3・G3 Plus・G9 の再入荷の告知は、見つかりませんでした。

Amazon.co.jp では、次の出品を確認しました(2026年9月30日時点)。クーポンとポイントは価格に含めていません。

機種CPU・構成価格出品者発送元
ACEMAGIC のミニPC(商品名に K5 の表記なし)Core 3 304・12GB+256GB54,147円(プライム会員向けの表示)Huiruty(評価1件)Amazon
BOSGAME Mini PC E6商品名の表記は Intel Core 3(5コア・最大4.3GHz)・12GB・512GB57,999円BOSGAME LIMITED未確認
wo-we H8Core 3 304・8GB・256GB・2.5G LAN 2ポート78,999円wo-we Direct未確認
MINIX NEO NUC150N150・16GB・512GB・2.5G LAN62,999円MINIX NEO direct未確認

MINISFORUM の UN150P と Beelink の EQ14 は、同じ日の Amazon.co.jp に出品がありませんでした。

できるだけ安い出品を選びたい、でも知らない出品者から買って失敗したくない。その両方を思うのは自然なことです。この表は、値段の列より先に、出品者と発送元の列を見てください。

表の中で価格がいちばん低い54,147円(プライム会員向けの表示)の出品は、出品者 Huiruty の評価が1件です。ACEMAGIC の公式の出品者かどうかは分かりません。商品名に「K5」とは書かれていないので、CNX Software が測った K5 と同じ機種かどうかも分かりません。上の消費電力の表の値を、この出品にそのまま当てはめないでください。

BOSGAME の E6 は、商品名の CPU が『Intel Core 3(5コア・最大4.3GHz)』までで、型番が書かれていません。この表記に合う Core 3 304 だとすると、商品名に書かれたメモリの種類は、Intel の仕様にある対応メモリと合いません。買うなら、出品者に仕様を確かめてからにしたい1台です。wo-we の H8 は LPDDR5 のメモリで、あとから交換できるかどうかは出品ページに書かれていません。

N95 の G3S を選ぶなら知っておくこと

公式ストアで在庫があるのは G3S です。CPU は N95 で、処理の速さを示す PassMark の値は N100 との差が0.4%でした。そのうえで、N100 機と違う点が4つあります。

  • TDP は15Wです(N100 は6W)。アイドル時の消費電力の公式の値は見つかっていません。
  • 内蔵 GPU は16EUです(N100 は24EU)。Jellyfin で動画の変換を内蔵 GPU に任せるつもりなら、ここが N100 と違います。
  • 有線 LAN は1GbEです。2.5GbE ではありません。
  • メモリは最大16GBです。DDR4-2666 を1枚挿す作りで、8GB か16GB の構成から選びます。

16GB+512GB の構成は、8GB+256GB の構成より13,000円高い設定です。あとの節で見るとおり、16GB の DDR4 メモリは1枚で23,908円でした。16GB が要ると分かっているなら、この2つの価格で比べるかぎり、構成の差額(13,000円)のほうがメモリ1枚(23,908円)より小さく、SSD も512GB になります(どちらも2026年9月30日時点の価格)。

軽い Docker のホストや Home Assistant を1台で動かす、という使い方なら、15W・16EU・1GbE・最大16GB の4点を承知したうえで候補になります。

GMKtec G3S Intel Alder Lake N95 ミニPC ミニ パソコン

Core 3 304 を選ぶなら

前より高いお金を払うのだから、せめて新しい世代を買いたい。そう考える人もいると思います。

Core 3 304 は速い CPU です。PassMark は N100 の約2.3倍でした(サンプルは82件)。ただ、N100 の置き換えというより、一段上の別の機械として見たほうが合っています。

CNX Software が測った ACEMAGIC Kron Mini K5 は、アイドルが3.7〜4.3Wで、負荷をかけると29.7〜33.0Wまで上がりました。同じ K5 のレビューでは、最高の CPU 温度が約92°Cになり(室温28〜30°C)、5コアのどれにも、熱で性能を自動的に落とす動作(サーマルスロットリング)が出ています。K5 の負荷時のファンの音は45.7〜47.0dBAでした。

メモリの作りは、機種で分かれます。

  • ACEMAGIC Kron Mini K5: 12GB の LPDDR5 が基板にはんだ付けされています(CNX Software)。
  • Beelink EQi: Core 3 304 を載せた EQi は、メモリが LPDDR5 で増設できず、16GB 固定です(PC Watch)。
  • JWAWAKEN RE2-304: ノートPC用の差し替え式メモリ(SO-DIMM)の DDR5-4800 が16GB×1で載っています。空きスロットは無いので、足すのではなく差し替える形です。Links Direct での価格は110,000円(税込)で、在庫の表示は確かめられていません。

メモリがはんだ付けなのは一部の機種です。あとからメモリを替えたいなら、買う前に機種ごとの仕様を見てください。

CPU の処理が足りなくて困っているなら、Core 3 304 は候補になります。困っていないなら、次の2つの節を先に読んでください。


今の N100 を延命する

新しい本体を買うより、今の1台に部品を足すほうが安く済むはず。そう考えていた人もいるはずです。部品の値段を、日付つきで見ておきます(Amazon.co.jp・2026年9月30日時点・購入ボタンの出品者の新品価格)。

部品価格出品者
Crucial 16GB DDR4 SO-DIMM(1枚)23,908円At Liberty Shop
GEVOK crucial 16GB DDR5-5600 SODIMM(1枚)43,980円New-idea Shop
WD_BLACK 1TB SN770 NVMe37,800円イロドリ(発送は Amazon)

DDR4 の16GB が1枚で23,908円です。これは G3S の8GB+256GB(41,599円)の約57%にあたります。メモリと SSD を両方替えると61,708円になります。G3S の16GB+512GB の構成は54,599円です(SSD の容量は1TB と512GB で違います)。部品の価格は動いているので、買う日にもう一度確かめてください。

先に確かめたいのは、今の機械のメモリの世代です。DDR4 か DDR5 かは機種ごとに違います。たとえば Beelink の EQ12(N100)は DDR5-4800 を1枚、EQ14(N150)は DDR4 です。上の表の DDR5-5600 が EQ12 で動くかどうかは、確認できる情報がありませんでした。

上限も見ておいてください。N100 と N150 の最大メモリは、Intel の仕様ではどちらも16GBです。G3 Plus については GMKtec が最大32GBと書いていますが、国内代理店のページは仕様表が32GB、特徴欄が16GBで食い違っています。32GB を載せた実機の確認は、探した範囲で見つかりませんでした。今すでに16GB を載せているなら、メモリを足す方向の延命は、Intel の仕様の範囲では残っていません。


何も買わなくていい人

今の N100 が動いていて、困っていることが特に無いなら、何も買わないのがお金のかからない選択です。

N100 と N150 の PassMark の差は0.7%です。同じ使い方のまま N150 の機種に替える理由は、この数字からは出てきません。

「新しい世代が出たから」「売り切れているから」は、買う理由としては弱いものです。今の1台で何に困っているかを言葉にできないうちは、そのまま使い続けて構いません。


まとめ:困っているのは CPU か、メモリか、LAN か

  • CPU の処理が足りない → Core 3 304 の機種が候補です。出品者と、メモリを替えられる機種かどうかを先に見てください。
  • メモリが足りない → 今の機械のメモリの世代と上限を確かめ、部品の値段を新品の本体と比べてください。
  • 2.5GbE や LAN 2ポートが要る → G3S は合いません。Amazon の表の、2.5G LAN を載せた機種を出品者ごとに見てください。
  • どれでもなく、軽いサーバーを1台増やしたい → 在庫のある G3S が候補です。

G3S を選ぶ前に、もう一度だけ書いておきます。TDP は15W、内蔵 GPU は16EU、有線 LAN は1GbE、メモリは最大16GB です。この4点が自分の使い方で困らないなら、N100 が買えなくて N95 にすることを、格下げだと考える必要はありません。

GMKtec G3S Intel Alder Lake N95 ミニPC ミニ パソコン

待つのも答えの一つです。ただ、売り切れた機種の再入荷の告知は、2026年9月30日時点で見つかっていません。待つなら、いくらになったら買うかを先に決めておくと、売り場を見るたびに迷い直さずに済みます。

買ったあとの使い道と、N100 クラスのミニPCに向く用途・向かない用途は、N100 ミニPCで自宅サーバーを建てる記事にまとめています。

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